寒い冬に足もとが暖かくて家中が暖かい床暖房に憧れますよね。
しかし、どんな設備にも必ずメリットとデメリットがあります。
床暖房があることで、冬場はぬくぬく快適生活にメリットを存分に感じる一方で、床暖房のデメリットも気になりますよね。
床暖房に潜むメリット、デメリットに着目していきます。
結論から言うと床暖房はいらないんです。
これから家作りをされる方が、床暖房を導入して後悔しないためにまとめますね。
こんな方におすすめ
- 床暖房を付けたい
- 床暖房のことを知りたい
- 床暖房で失敗、後悔したくない
目次
床暖房の仕組みと種類
そもそも床暖房とは?
床暖房は、床から直接伝わる熱(伝道熱)と床から部屋全体に広がる熱(ふく射熱)の組み合わせで暖める仕組みとなっています。
その床暖房には大きく分けると2種類あります
電気式
温水式
電気式床暖房
文字通り、電気によってヒーターが発熱することで、そのまま床の表面温度を上げる単純な仕組みとなっております。
フロアーの内部に仕組まれているものと、耐熱フロアーの下にフィルム式の熱線を敷くタイプのものなどが有ります。
温水循環式床暖房
熱源で水を温め、温水を通すパイプの配管が床下に張り巡らされ、床の表面温度を上げる仕組みです。
熱源が、ガス、電気、灯油の3種類あります。ボイラーのお湯が床で循環してるイメージです。
その上に耐熱フローリングを敷きます。
メリット・デメリット
メリット
安心できる
その為、お子様や高齢者の方には安全です。
足もとが暖かい
床暖房は足元から温めますので暖かいです。
部屋を広く使える
部屋のスペースを奪わない為広くスペースを使えます。
また、器具がないため掃除も容易になります。
温風がでない
温風によってホコリが舞い上がりにくくいのが特徴です
デメリット
初期費用が高い
他の暖房器具は導入もラクで費用も手軽ですが、床暖房は本体の費用だけでなく設備工事をしなければならないので初期費用がかかってしまいます。
メンテナンス
床暖房を使用しているとパイプ内の水分が減ってしまうため、年に1回、稼働させる前に不凍液の補充をしなくてはいけません。
そして床暖房の性能を維持する為に5~10年に1回、不凍液の全量を交換しなくてはいけません。
熱源の機械も目安として10年に1回、交換する必要がありますので長い目で見たときにそれなりのメンテナンス費用が掛かってきます。
ランニングコストが高い
特に電気式の床暖房の場合電気代が高くなります。
暖かくなるまで時間を要する為長く付けておく必要があります。
その為電気代は高くなります。また、消し忘れによる電気代の高額請求というのもあります。
使わなくなる
せっかく導入した床暖房ですが、多くの方は使わなくなります。
なぜか?
維持管理費が高いことや面倒であったり、修理費が高い為故障し始めるとそのまま使わなくなります。
スマイラボ(http://www.sumai-lab.net/2017/04/7950/)の床暖房に関するアンケートによっても築11~20年では約3割の方が、築21年以上ともなると半数以上の方が「持っているけど使っていない」という結果になっています。
低温やけど
床暖房は「赤ちゃんが寝ている時なんかの低温やけどが心配」という声もよく聞きます。
床暖房で床の表面温度が30℃以上になります。人が床の上に座ったり、寝そべったりした場合には身体を接触している床面からは室内への熱の放出がなくなり、接触している部分の温度が上昇します。
乳幼児や病人などの自分の意志で身体を動かせない方や皮膚感覚の弱い方疲労の激しい時などは気を付けなくてはなりません。
世界基準から遅れてる日本ISO7730
ISO7730(世界標準基準)によると
冬季の寒さを感じない6つの要素があります。
① 効果温度22℃±2℃=20〜24℃
・効果温度とは室内の空気の温度と天井、床 壁、窓などの表面温度(放射温度)の平均
例:(室温20℃+表面温度16℃)÷2=18℃が体感温度となります。
これは断熱性能が大きく関わっており断熱性能が高いと空気の温度に近づきます。
② 頭部と足元の温度差3℃以内
③ 床表面温度は26℃以下
④ 平均気流速度は0,15m/s以下
⑤ 冷壁面(ガラス面など)と放射温度の温度差10℃以下
⑥ 天井加熱面の表面は+5℃以下
床暖房の表面温度は30℃以上となり「床の表面温度が26℃以下」という項目で考えると、床暖房使用時の床表面温度は約25~30℃と高くなるため快適とは言えなくなります。
ISO7730の世界標準基準を当てはめると床暖房だとだいぶ温度が高いと思われます。日本での考えが世界と比べて遅れています。
床暖房のいらない家
床暖房がなくても冬に素足のままでも床が冷たくなくて家中快適に過ごすことができたら?
真冬、外が寒くても家の中が23度で しかも小さなエアコン1つで23度設定温度にすれば床も壁も天井も23度になる住宅なら光熱費も少なくて済みます。
更には家中どこの部屋も、押入れの中も トイレも浴室も同じ23度であれば冬の寒い日でも快適に過ごすことができます。
床暖房を必要としない快適な住宅であれば大きな設置コストやランニングコストも抑えられるどころか メンテナンス費もかからなくて済みます。
住みたくないですか?
とあるジョイコスシステムで新築された家の温度です。
床の温度が20.8℃
天井の温度が21.3℃
天井と床の温度差0.5℃です。
家のなかのどこに行っても同じ温度となります。
外気温25.4℃ エアコンの設定温度28℃です。
気密が良いので熱が逃げない、入り込まない仕組みだから実現できます。
快適な住宅と言えますよね。
気密の重要性
建物に隙間がたくさんあると、隙間を通って空気が出入りします。
特に冬場、暖房でどんなに室内を暖めても空気が隙間から逃げ冷たい空気が隙間から入ってくれば当然に寒さを感じます。
また無駄に暖房エネルギーを捨ててることになります。
つまり隙間が少ないこと、気密が良いことが暖かい理由となります。
断熱材は空気をできるだけ静止させることによって、その断熱性を生み出しています。
断熱材の周辺で空気が移動してしまえば、断熱材はその断熱効果を発揮できなくなります。
つまり、断熱材に入り込む外気をシャットアウトして断熱材の断熱効果を高める必要があります
注意ポイント
気密がしっかりしていると小さな暖房器で済みます。
一度温めた空気が逃げない為少ないエネルギーで暖められます。
床暖房のようにずっと放熱しなくても足元から暖かい住宅となります
気密ってなに?
ジョイコス住宅システムの気密レベルはc値0.5cm2/㎡以下を最低基準としております。
その証明として全棟気密測定を実施しております。
C値とは相当隙間面積を表す数値となります。
住宅にある隙間がどれくらいあるかを数値で表したものが気密性。数値が低いほど気密性が高いです。
写真にあるような機械で測定します。
気密測定用の大きなファン(送風機)で建物内の空気を外に排気し、室内の気圧を測定します。
低気密な住宅の場合、隙間が多い為、ファンで排気しても隙間からすぐに外気が流入してくるので、室内の気圧に大きな変化はありません。
それに比べ、「気密住宅」は小さな隙間しか空いていないので、排気すると室内側の気圧が低くなります。
この関係を利用して、「外に出した空気の量」「室内と外気との気圧差」を測ることで「隙間の面積」を計算することが出来ます。
実際C値によってどのくらいの隙間のおおきさになるのか比べてみましょう。
130㎡の家だと仮定します。
○普通の家C値「10㎝2/㎡」だと1300㎝2の隙間
A3の用紙分家に隙間があります。
○次世代省エネルギー基準C値「2cm2/㎡」だと260cm2の隙間
長封筒分、家に隙間があります
○ジョイコス仕様C値「0.5cm2/㎡」だと65㎝2
名刺一枚分の隙間になります。
弊社の場合C値0.1位となります。(消しゴム1個分)
気密の差が家の暖かさに影響でるのがわかりましたよね。
壁にA3用紙の穴が空いている家と、消しごむ1個の穴が空いているとしたらどちらの家が暖かいですか?
床暖房がいらない理由は気密にもあります。
逆に床暖房が必要な家は、隙間が多い為それだけ温め続けなければ熱が逃げていくからです。
床暖房のいらない家 お客様の声
青森県横浜町白浜様邸
家の中の空気が違うんです。
建て終わるまで気密・・・気密・・・と言われていましたけど納得です。
実際生活するまでは半信半疑でしたが、「気密」がいいってこういうことなんだと実感しました。
外がジメジメ暑くても、家の中がカラットして涼しいんです。
冬に外が寒くても家全体が暖かくて快適です。
家の中から出るのが嫌になるくらい快適に生活しています。
本当に満足できた建物です。
青森県横浜町Y様邸
電気代が安く、今のところ月1万6千円くらい。
後々畳の部屋も欲しいし、南側にウッドデッキを作る予定です。
収納もたくさんあって使いやすくしてもらったのと、2階に浴室があり、生活感が1階に感じられないところがとても気に入っています。
洗濯物も夜干して朝には乾いています。
浴室もからっとしていて、カビの心配がありません。
犬を飼っているので臭いが心配でしたが、24時間換気のおかげなのか、全くしません。来客した人にいつも臭いのことを聞いていますが、臭いはしないと言ってくれます。
凄く快適ですが、気流感もない、このエアコンの涼しさをどう説明したらよいか難しいです。涼しすぎず、ちょうどいい感じ。
壁付けエアコンとは違うということなのでしょう。
来てみて体感してほしい。部屋全体の空間が涼しいんです。
室外機が少ないのもスッキリしていいです。
他社は何台もついてますが、エアコンとエコキュートの2台のみです。
まとめ
住宅の性能が良いと床暖房はいらない。
気密が良いと暖かい空気が逃げない
断熱が良いと暖かい空気が冷めない
気密と断熱が良いと床暖房がいらない
気密のよくない一般住宅は床暖房が必要である